今回は、2025シーズンより大和シルフィードに入団が決定した山﨑選手にインタビューをさせていただきました。山﨑選手は、ゴールキーパーとしてチームを支えながら、自身の成長にも意欲的に取り組んでいらっしゃいます。山﨑選手のサッカー人生、大分県の高校での経験、そしてiDEP(イデップ)をどのように活用されていたか、詳しくお話を伺います。
サッカーとの出会いと転機
本日はよろしくお願いいたします、まず初めに、山﨑選手がサッカーを始めたきっかけについて教えてください。
サッカーを始めたのは、小学校4年生の時でした。近所の友達がサッカーをしていて、仲が良かったので誘ってもらい、体験に行ったのがきっかけです。体験がとても楽しくて、すぐに始めることを決めました。
当時のポジションはどこでしたか。
いろいろなポジションを転々としていましたが、キーパーはやっていませんでした。
ゴールキーパーになったのはいつからですか。
中学2年生からです。中学1年生の時に少しだけキーパーを経験しましたが、本格的に始めたのは中学2年生からでした。その時、チームのキーパーが1人しかいない状態で…。その選手が怪我をした時のことを考えて、交代でキーパーをすることになったんです。
実際にゴールキーパーをやってみていかがでしたか。
最初は少し嫌だなと思っていました。本当はフィールドを走り回るのが好きだったので…。でも、やるからには真剣に取り組みたいと思い、本格的にキーパーとしての道を歩むことを決意しました。
地元を離れ…⼤分県での寮生活
*本人提供
山﨑選手は、高校時代は地元神奈川を離れ大分で過ごされたそうですが、大分県の稲葉学園高等学校を選んだ理由は何ですか。
中学の時にU-15チームに所属していましたが、そのまま上に上がるのは何となく違うな、と感じていました。高校では違う環境でチャレンジしたいという気持ちもあり、いろいろな高校を探していたところ、稲葉学園に声をかけていただいたんです。⼤分県には女子サッカー部がある高校が2校しかなく、そこで勝てば全国⼤会に出場できるという点にも魅⼒を感じました。 また、女子サッカー部の活動や練習環境整備に力を入れているという点も⼤きな決め⼿となりました。
⾒知らぬ⼟地での⽣活はいかがでしたか
最初は不安もありましたが、中学時代のU-15のチームメイトも⼀緒に⼤分へ⾏くことになったので、⼼強かったです。
地元を離れた⽣活で、印象に残っていることはありますか。
寮からコンビニまで歩いて30分かかるのが大変でした(笑)。 ただ、サッカーをする環境は本当に良かったです。空気も綺麗で、練習に集中して取り組むことができました。また、温泉が好きなので、近くに温泉があるのもとても嬉しかったですね。大分には温泉がたくさんあるので、オフの日に友達と一緒によく行って、練習で疲れた体を温泉で癒していました。
高校時代、自主練習も積極的にされていたそうですね。
はい。チームメイトにシュートを打ってもらったり、トレーニングの相手になってもらったりしていました。朝一緒に走ってくれる仲間もいました。
朝は何時に起きていたのですか。
みんなは7時半くらいに起きていましたが、朝練をする時は6時10分くらいには起きて、6時30分にはグラウンドを走っていましたね。
6時10分に起きて、20分後には走るのですか。すごいですね。
起きてすぐに動けるように、着替えやすい服装で寝ていました。冬は寒さに負けないように、一緒に走る子とくっついて寝たりもしました。
仲間がいると頑張れますよね。
はい。1人だと自分の気持ちだけで頑張らないといけないですが、仲間がいると励まし合えるので、よかったです。
iDEP(イデップ)導入前と導入後の変化
iDEP導⼊前は、どのように練習や試合の振り返りを⾏っていましたか。
個⼈ではサッカーノートを使⽤していました。チームとしては試合の映像を⾒てミーティングをする、などですね。体調管理のアプリも使用していました。監督から「今後 iDEPというシステムを使うから」と言われて始まったのですが、 iDEPはサッカーの分析などもできると聞いて、良い印象を持ちました。
iDEPが導⼊されたことで、何か変化はありましたか。
はい。監督から個別にコメントをいただけるようになったのが⼤きな変化でした。 監督から直接指導を受ける機会が増えて、iDEPを通じてコミュニケーションが取れるようになったのは良かったと思います。
また、目標が目に見えるので、自己管理もしやすくなりました。
iDEPは、具体的にどのように活⽤していましたか。
まず、IDPの六⾓形グラフを参考に、自分自身の課題を明確にしました。体を絞ることでプレーに俊敏さが出るので、そのために体重を落とすという⽬標を⽴て、毎朝⾛ることで体調管理を⾏いました。
また、チーム全体で週に一度「iDEPデイ」という⽇を設け、IDPの課題に⾃主的に取り組む時間も設けられていました。 アップされた試合映像を⾒返し、自分自身のプレーを分析したり、監督からのフィードバックを参考に改善点を⾒つけ、練習に取り組みました。
iDEPを活⽤することで、どのような効果がありましたか。
基礎⼒と意欲の向上、チームの連携強化、そして⾃⼰分析のきっかけになったと感じています。特に、監督からの評価やコメントがモチベーションアップにつながりました。
iDEPのどのような機能が良かったですか。
ゲームレポートの評価機能が良かったです。監督から評価をもらえるのが楽しみでしたし、自分の課題や改善点に気づくことができました。評価されることでモチベーションが上がりますし、新たな気づきにも繋がります。監督からの評価をチームのみんなで共有するのも良いチーム内コミュニケーションになりましたね。
また、個人的には、映像と評価がセットになっているので、自分の動きをすぐに確認できるのも良かったです。
*参考ゲームレポート画面
iDEPによって、チームメイトとのコミュニケーションは変わりましたか。
はい。iDEPの評価は、チームメイトと話し合うきっかけになりました。評価を色で表す点はわかりやすく、仲間同士で「今日の評価は何色だった?」のような会話がよくありました。
今後iDEPに追加してほしい機能はありますか。
監督だけでなく、チームメイトからのアドバイスがもらえる機能が欲しいです。いろいろな人に見てもらうことで、新たな気づきが得られるのではないかと思います。
高校卒業後、夢を叶えるために大和シルフィードへ
*本人提供
⾼校卒業後もサッカーを続けると決断したきっかけなどありましたか。
ずっとサッカー選手になりたかったのですが、⾼校時代に全国⼤会に出場できなかったこともあり、それは難しいなと感じていて、当初は⼤学進学も考えていました。しかし、9月の選⼿権で私の知らない人も自分を応援してくれていて…それが本当に嬉しくて。プロのサッカー選手になったら、きっと大学に行くよりもサポーターもたくさん増えて、もっとたくさんの人に応援してもらえるんだろうなと。それでやっぱり大学進学よりも、サッカーにしっかり打ち込める環境に進むことを決意しました。
応援が大きなきっかけ、モチベーションになったのですね。
はい。それでサッカーを続けると決め、他チームも検討しましたが、自身の進路として決定するには至りませんでした。そんな時、小学校の頃に通っていた体操教室の先生が、大和シルフィードと連絡を取ってくれたんです。体操教室に通っていたのは小学校5、6年生の頃でしたが、先生が覚えていてくれて、いろいろと繋いでくださいました。そこから大和シルフィードの体験に参加し、合格をいただき、入団することができました。
地元である神奈川県の大和シルフィードに所属が決まって良かったですね。
はい。家族も喜んでくれましたし、私も嬉しかったです。
今後の目標:自身のレベルアップでチームに貢献
今後、どのような選手になっていきたいですか。
新しい環境とチームで自身をレベルアップさせるのはもちろんですが、チームを2部から1部に昇格させ、自分も試合で活躍できる選手になりたいと思っています。私はシュートストップとビルドアップが得意です。大和シルフィードは、後ろからボールを繋いでいくチームなので、自分の強みを活かせると思っています。
2部から1部に上がるのは大変ですか。
はい。1部に上がれるのは1チームだけなので、とても厳しいです。
現在は実家にお住まいで、そこから練習に参加しているのですよね。ご家族の応援も助かりますね。
母はいつも食事に気を遣ってくれているので、とても感謝しています。試合前には、食べたいものをリクエストしたりしています。兄は柔道整復師の勉強をしていて、姉は栄養士なので、食事や体のケアなど、いろいろとアドバイスをしてくれます。
最後に、今後の意気込みをお願いします。
チームに貢献できるように、焦らず着実に頑張りたいと思います。チームでは最年少ですが、皆さんに追いつけるように努力します。まずは元気な姿でピッチに立ちたいと思います。
本日は貴重なお話をありがとうございました。山﨑選手の今後の活躍を心より期待しています。
インタビューを終えて
高校時代、 iDEPの活⽤で着実に成長を遂げたと実感していただいた山﨑選手。彼女のサクセスストーリーは、iDEPの可能性を示してくれています。今回のインタビューでは、山﨑選手のサッカーに対する情熱、チームへの貢献意欲、そして自身の成長に対する真摯な姿勢が伝わってきました。iDEPというツールを活用し、自身の課題を見つめ、改善していく姿は、私たちにとっても良い刺激となりました。
「チームを1部リーグに昇格させ、⾃⾝も試合で活躍できるような選⼿になりたい」と強く語る山﨑選手に、胸が熱くなりました。山﨑選手の大和シルフィードでの活躍を、心より祈念いたします。